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ダイビングの楽しみは、よく「どこに行くか」「何を見るか」 美しい海、珍しい生き物、有名なダイブスポット しかし本質的には、それだけではない。 それは何か… ダイビングの楽しさは、 他の多くの活動と同じく「上達すること」そのものにある。
たとえば、テニス、将棋、水泳。 どれも環境や場所は大切だが、それ以上に重要なのは 「自分がうまくなっているかどうか」だ。 いいサーブが打てるようになる。 いい一手が指せるようになる。 水の中で自由に体を扱えるようになる。 こうした変化があるからこそ、何度やっても楽しい。
ここで一つ、シンプルな問いがある。 年に一度だけやることで、上達するものはあるだろうか? おそらく答えは、ほとんど「ない」だろう。 年に一度テニスをしても、 10年後にサーブが上達しているとは考えにくい。 将棋も、水泳も同じだ。 一方で、10日間連続して取り組めばどうか。 短期間でも、明確な上達と手応えを 感じることができるはずだ。 そして重要なのは、一度身についた技術は 簡単には失われないという点だ。 若い頃に鍛えた人が、 久しぶりにやっても上手いのはそのためだ。
ダイビングもまったく同じ構造を持っている。 ライセンス取得は確かに一つのハードルだが、本当のスタートはその後だ。 取得後すぐに、10本程度のダイビングを続けて行う。 これだけで、水中での感覚は大きく変わる。 ・中性浮力が安定する ・呼吸が落ち着く ・周囲を見る余裕が生まれる ・「怖い」が「快適」に変わる この段階に入ると、同じ海でもまるで別世界になる。 逆に、年に一度しか潜らなければ、毎回ほぼリセットに近い状態になる。 ・常に緊張して終わる ・周りについていくだけになる ・楽しむ余裕がない その結果、「思ったほど楽しくない」という結論に至ってしまう。 しかしそれは、ダイビングが楽しくないのではない。 単に「上達を前提とした取り組み方」をしていないだけなのだ。
ここで少し視点を広げてみたい。 「上達を楽しめる人」は、ダイビングだけでなく、 他の分野でも同じように楽しめている可能性が高い。 ・フィードバックを受け入れる ・短期的に集中して取り組む ・小さな改善を喜べる こうした姿勢は、仕事や人間関係、 日常生活にもそのまま現れる。 つまり、ダイビングにどう向き合うかは、 その人の「人生の楽しみ方」そのものを映しているとも言える。
人生の楽しさは、車や家のように目に 見える形で比較されることは少ない。 しかし確実に差は存在する。 そしてその差は、日々の積み重ねによって少しずつ広がり、 気づいたときには大きな違いとなって現れる。 厄介なのは、それに気づくのが かなりの年数が経過してからであることだ。 そして多くの場合、気づいたときには簡単には取り返せない。
もしこれからダイビングを始めるのであれば、 ぜひ一つの「実証実験」として捉えてみてほしい。 ・短期間で集中的に取り組むとどう変わるのか ・上達が楽しさにどう影響するのか それを自分自身で確かめてみる。 その体験は、ダイビングという枠を超えて、 他のあらゆる活動にも応用できるはずだ。 そして気づくはずだ。 楽しさとは、環境ではなく、 自分の中に蓄積されていくものだということに。
ダイビングが楽しいかどうかではない。 どう取り組むかによって、楽しくなるかどうかが決まる。 そのシンプルな事実に気づけるかどうか。 それこそが、人生の楽しさを分ける一つの分岐点なのかもしれない。 |
ぴっぴ
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